上石津マンボ調査報告 [水利施設]
4年の荒川です。
最近,調査報告するのをすっかり忘れていました…。
話が前後すると思いますが,こまめに報告していきます!!
今回は…,
中澤さんの調査地である上石津にもマンボがあるという話を聞いたので,
8月9日,上石津へ行ってきました。
上多良地区にある宮マンボと馬瀬マンボの二つのマンボを見ることができました。
上石津のマンボは垂井町のマンボとは役割が少し違うようで,
2つのマンボを紹介する前に,簡単に説明をしたいと思います。
上石津は山の多い地形で,谷川も多くあります。
水田へ水を引くには山を越えなければならない…そんなことも少なくありません。
そのため,山の向こう側にある谷川の水を,山にトンネルを掘ることで,水田へ供給しました。
そのトンネルをマンボと呼ぶそうです。
上石津のマンボは水を集めるというより,水を運ぶ役割を担っていると感じました。
トンネルや暗渠に近いかもしれません。
それでは,実際に2つのマンボを見てみましょう☆
<宮マンボ>
上多良地区の宮にあるマンボです。
名前の無いマンボも多く,このマンボの名前も不明なので,私が勝手に付けました。
水源となる牧田川です。
写真右の方から取水していると考えられますが,取水口は確認できませんでした。
2つ見えるのがマンボの掃除用の穴です。
合計7個の掃除穴がありました。
拡大↓↓
学校橋という橋の下をくぐって,開水路になります。
写真奥に見える橋が学校橋です。
写真手前の土の盛り上がったところで,またマンボになります。
マンボになったり,開水路になったりを3回くらい繰り返しながら,水田へ水を運んでいます。
牧田川は写真に見える辺りの水田と平行に流れていますが,
水田の方が高台にあるため,水を引き入れることができません。
そのため,距離は遠くなりますが,
水田よりも高い位置にある上流部からマンボを使って水を運んでいます。
電気や機械が無かった時代の知恵ですね。
<馬瀬マンボ>
上多良地区の馬瀬にあるマンボです。同じく私が名づけ親です。
このマンボの水源は奥田溜池という溜池です。
2つの谷川を堰き止めて造られました。お気に入りの一枚です♪
ここから山の中をマンボが通って,水を運びます。
途中,水田の横を開水路になって通過します。
このマンボは土管ですね。
マンボの分岐点です。
神社と民家の2方向へそれぞれ水を運びます。
ここはコンクリートに改修されています。
民家の方へ繋がっていたマンボの出口です。
本当はコンクリマンボ上の凹んだところに素掘りマンボがあったそうですが,
崩れてしまったため,下に新しくコンクリートで造ったそうです。
コンクリマンボ,こんな感じ↓↓
素掘りのマンボは子供なら通れる大きさで,
小さい頃はよくマンボの中を通って遊んでいたと,民家のおばあちゃんが教えてくれました。
垂井町のマンボしか知らなかった私にとって,
上石津のマンボには新しい発見がたくさんあり,とても参考になりました。
マンボは話をきくたびおもしろいなぁと感心します。
次回のゼミ発表が楽しみだわ~。
by なかむら (2007-08-30 19:47)
荒川さんこんにちは。調査お疲れ様。
マンボって言うんですね。初めて聞きました。
by うめむら (2007-08-30 22:48)