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上の原小学校ビオトープ調査in長野 [ビオトープ]

院生の榎本です。
報告が遅れましたが,先月23日の調査報告をしたいと思います。

この日は,長野県岡谷市にある上の原小学校に行ってきました。
ここは,諏訪湖に隣接する自然環境に恵まれた地域です。


↑上の原小学校から見た諏訪湖。この日は薄曇りで,富士山は見えませんでした。

上の原小学校の学校ビオトープは,学校敷地内にあるものではなく,
近くの休耕地を借りて,その場所をビオトープとして活用しているものです。
面積は約200㎡で,学校ビオトープに隣接して学習田と畑があります。


↑学校ビオトープの全体像。地域に生息する動植物が移入されています。


↑学校ビオトープの奥に見えるのが,学習田。畑は写真右奥にあります。

この学校ビオトープは,地域の組織「横川里山の会」が中心となり,
日常的な維持管理作業や,イベントなどの活用が行われているのですが,
この日は普段の慰労も兼ねて,里山観察会と食事会が行われました。


↑組織への所属に関わりなく,たくさんの地元の方がイベントに参加されました。


↑おいしい食事も振る舞われ,参加者のみなさんは大満足でした。

この学校ビオトープの特長は,児童の活用が中心となっているものの,
管理の中心となっているのは「横川里山の会」であることです。
学校ビオトープで大きな問題点となっている先生方の異動や,
維持管理における労力や費用面での負担を減らすことも可能で,
学校と地域が連携した取り組みとして,今後が期待できるものです。

また,学校ビオトープの造成に際して構成された組織ではなく,
既に地域での活動を積極的に行っていた中での新たな試みで,
地域や子どものためを思って活動している組織であるとも言えます。
その意味で,今後学校ビオトープから地域に広がる活動が展開され,
子どもたちが生き生きと暮らせる地域づくりに繋がることも期待されます。


↑この日も,子どもたちが学校ビオトープで遊んでいました。

この学校ビオトープは,農地所有者の意向で耕作が再開されるため,
学校ビオトープの移設場所を既に確保して,準備にかかっているそうです。
一般的に,学校ビオトープの設置場所で耕作が再開されることは少なく,
学校ビオトープの活動が,所有者に何らかの影響を与えたのかも知れません。


↑学校ビオトープ移設場所。近くに森林があり,生物の移入が早そうです。

地元の方たちは,とても生き生きとした表情でイベントに参加されており,
本当に地域や子どもたちのために活動されているのだと実感しました。
学校ビオトープは,何も子どもたちの環境教育の場としてだけでなく,
地域住民がこのように集い,楽しみ,語り合う場としての役割もあり,
その役割をこれからは伸ばしていけるのではないかと思います。

地域住民の努力と団結の証である神社の御柱を見せて頂きました。
これだけの大木を山から切り出して麓まで運び,神社に立てる。
地元の団結力,それが学校ビオトープ活動に反映されているのでは,
と強く感じるのでした。

書き込み:榎本


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