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茅葺き民家~in大野町&揖斐川町~ [古民家]

4年の中澤です。
卒論もそろそろまとめの時期に入ってきて,気持ちだけ焦っている
今日この頃・・・(^^;)

今回は卒論の調査地である上石津を抜け出して,
大野町にある牧村家住宅と,揖斐川町の歴史民俗資料館内にある
茅葺き民家の調査に行ってきたので報告します!

まずは,大野町の牧村家住宅から☆


この牧村家住宅は昭和54年に国の重要文化財に指定された茅葺き民家です。
この家は1701ねん(元禄14年)に建てられたということなので,
実に300年以上たっていることになります。

かつては庄屋であったので,だいどころ(手前の板の間)が広い!!
写真を見てもらうと分かると思いますが,手前の間には仕切りがありません。
ここは鳥居建形式という珍しい建て方の家で,その名の通り神社の鳥居のような
軸組みになっています。(うまく写せてなくてごめんなさい・・・)

土間も広くて,敷地面積の半分近くを占めていました。
ここで農作業をしていたことがよく分かる造りでした。

畑で農作業をしていたこの家の方(隣には新しい家が建っていました)に話を聞くと,
昭和40年くらいまでは実際にこの茅葺き民家に住んでいたそうで,
いろいろ思い出話を聞かせてくださり,とても興味深い調査でした。

次に揖斐川町歴史民俗資料館の茅葺き民家について☆


実は,揖斐川町は私の出身地!!!
小学校の頃はよく遊びに行った思ひ出の地でもあります。

久々に行く歴史民俗資料館にテンションも上がる私(笑)
館長さんはじめ,事務所の方に温かく迎えられ,リラックスして調査に望むことができました。

この家は徳山村がダムに沈むことを受けて,昭和62年に移築されました。
いつ建てられたのかは定かではありませんが,建築技術から約200年前の家だろう
ということでした。

現在はそこで暮らしていた当時使われていた民具が展示してあるほか,
年1回ほど町内や隣町の学校の先生たちに古民家についての研修会を開いたり,
夏休みに小中学生を対象に,昔の暮らしの体験教室なども企画しているそうです。

この家は土間がとても小さく,お勝手をする場所と・ちょっとした農機具を置く
程度しかありません。
徳山村は山間地なので,馬や牛を使って農作業するほど広い土地がなく,
馬や牛を飼う習慣がなかったため,うまやがないということでした。

近い地域でも環境によって全然違う構造・・・さらに古民家に対して興味が湧きました。

違うといえばこんなところも・・・

ちなみに上石津の民家は・・・

何か気づきましたか?
実は徳山の民家は壁が板壁なのです!

これは寒い地方独特のもの。冬に寒くて雪の多い徳山村で土壁を使うと
寒さで凍ってしまい,すぐに劣化してしまいます。
その点,板壁は凍ることがなく,徳山の環境に適するということなのです!

いやぁ~昔の人の生活の知恵にはただただ脱帽です!!

これから卒論も佳境・・・悔いの残らない卒論に仕上げるために頑張ります!!
読んでくださってありがとうございました☆


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コメント 3

あらかわ みなみ

石川県の能登半島も板壁の民家が多かったよ~。
ここは板を横にしていて,海風の寒さを防ぐらしい。

卒論,頑張ろうねっ(>_<)!
by あらかわ みなみ (2007-11-26 18:19) 

アヨアン・イゴカー

揖斐川町の藁葺き民家の紹介、面白く拝読・拝見しました。
文章が今時風でないところが気に入りました。卒論頑張って下さい。
何にでも興味を示す、神奈川県在住の物好きのおっさんです。
by アヨアン・イゴカー (2007-11-27 00:38) 

林直樹

滋賀県の針畑というところで、雪よけの板を見たことがあります。ただし、現代の建物です(村営住宅)。でも、景観的にもいい感じになっています。この板に、雪国文化の遺伝子のようなものを感じました。
by 林直樹 (2007-11-27 09:46) 

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