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百年公園へ行ってきました。 [古民家]

4年生の藤田です。

9月16日に関市にある岐阜百年公園へ
調査に行ってきました。

百年公園には一軒の茅葺き民家が建っています。
旧徳山村戸入地区から移築された民家です。
徳山ダムの建設に伴って徳山村が水に沈むこととなり,
百年公園の敷地内に岐阜県博物館の屋外施設として
移築されることになったのです。

DSCF2294.jpg
↑“旧徳山村民家”です。

この民家には,徳山村の民家には珍しく
二階に窓がついています。
養蚕のためのものとされていますが,
もともと中部地方には見られない形式で,
徳山村においては新しい形態を
先進的に取り入れた民家といえるようです。

DSCF2318.jpg
↑窓からは岐阜県博物館が見えます。

民家の中には,民家の所有者が使用していた
民具が展示されています。
また,茅葺き民家がまだ多くあった頃の
旧徳山村の写真なども展示されています。

DSCF2309.jpg
↑民具が並んでいます。

DSCF4296.jpg
↑旧徳山村戸入地区の様子です。

この民家は,百年公園が開放されている
月曜日以外は自由に見学することができます。
イベントとして利用されることもあり,
秋に開催される百年公園のオータムフェスタでは,
お茶会の会場に使用されます。
地元の中学生が野点を行います。
また,年に一度“徳山の暮らしを体験しよう”ということで,
民家の所有者の方のお話を聞きながら
地獄うどんを体験するイベントが開かれます。

DSCF2306.jpg
↑この囲炉裏を囲んでどんなお話をするのでしょう・・・

屋根は10年程前に一度葺き替えをしたそうです。
鳥が茅を巣材として持っていってしまったり,
こうもりが屋根に巣を作ったりなど,
屋根の傷むのが速いそうです。
茅は生きものたちにとって住みやすいものなのでしょうか。

今後,茅葺き民家の維持が厳しくなる可能性があるため,
何らかの維持のしくみを考える必要があると
職員さんは仰っていました。
また,茅葺き民家に詳しい職員さんがおらず,
民家の活用になかなか手をかけられないそうです。
一般の方などに民家に詳しい人がいたら,
協力して民家の価値を伝えていけるような活動を
していきたいというお話もありました。

DSCF4312.jpg
↑日当たりのよい素敵な縁側です。

今回の調査では,活用したくても活用できないという
現状を知ることができました。
民家を活用した活動を行うには,
やはり茅葺き民家を愛する人が必要なのです。
茅葺き民家に暮らしたことのある人やよく知った人が,
茅葺き民家で昔話をしてくれたり,
一緒にお茶を飲んで会話するだけでも
民家の価値は伝えられるのではないかと感じました。

そんな妙に飾らない,
自然体の茅葺き民家が残っていったらいいなと思いました。


岐阜県百年公園,岐阜県博物館については
下記のホームページをご覧ください。

◆岐阜県百年公園◆
http://www.hyakunen-kouen.jp/

◆岐阜県博物館◆
http://www.museum.pref.gifu.jp/index.php


書き込み:藤田
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